鞘の説明

居合刀(真剣ではありませんが模造刀とも違います)の
各部位を説明致します。

今回は鞘と各部位です。

まずは各部位及び呼称です。

全景
鞘の説明

入り口部分を鯉口と言います。
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鯉が口を開けた形に似ていますね。
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抜きつけ、納カと刀身が出入りするので、一番酷使される部位です。

1/3ほどの部分に結ばれています糸が下げ緒です。
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糸は好みで綿、正絹があります。
正絹黒
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綿黒平織り
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綿黒丸編み
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色も黒、紺(鉄色)、茶、利休茶などあります。
綿利休茶
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実際に居合を始めると、解いてしまう場合と解いて腰に巻きつけて使う場合とあります。
時代劇で、果し合いの時に襷がけに使うのも下げ緒でしょうか?

下げ緒が結び付けられている部位が栗形(くりがた)です。
中の金具は「ひととめ」(又はひとどめ)と言います。
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居合刀(模擬刀)には基本的は付きませんが、真剣の鞘にはこの部位近くに笄(こうがい)を仕込む場合もあります。
また、裏側(差し裏)には小柄(こづか)を仕込む場合もあります。

笄(こうがい)
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小柄(こづか)
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先ほどの下げ緒もそうですが、刀は究極の携帯用具かも知れません。
笄(こうがい)は時代劇で浪人が頭が痒いときに髪型を崩さずにかき上げて
いる場面がありますね。
あれです。
小柄は小刀。
木を削り、つま楊枝を作ったりの場面もあります。
これを投げる場面は、暴れん坊将軍です。
何ヤツだ
だまれXX代官、世(俺)の顔を見忘れたか、って時です。

前回の柄・金具に書きましたが、目貫などの金具は路銀に困れば売るんですよね。
まさしく携帯品(旅のお供)です。

一番下の部分が鞘尻(さやじり)です。
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ここに金具(こじり)を付ける場合もあります。
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次に塗りですが複雑な塗り分け物もあるのですが、一般的には呂塗りか石目塗りです。
色は黒、紺、茶などがあります。
呂(黒呂)
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呂(茶呂)
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実は写真を撮る事が、刀身と同じく、難しいのが呂です。(反省)
色合いが上手く出てませんが、ご容赦を。

呂塗りはぶつけると凹みが目立ちますので、初心者の方には石目がお勧めです。

石目(黒石目)
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石目(紺石目)
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石目(茶石目)
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この記事へのコメント
今日ヮ。刀剣の事、素人にも少し理解出来そう~でも深い深い世界であることは確かです。携帯の件お世話をお掛けいたします。感謝の気持ちでいっぱいです!
Posted by hu at 2008年08月21日 11:17
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