2018年03月08日

和包丁製作工程(荒裁ち)

グラインダー(研削砥石)で、鋼のついている面(裏)をみがく。

裏みがきで、はみ出た地金を、切断機で断ち切る。

荒裁ち前

荒裁ち
  

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2018年03月07日

和包丁製作工程(粗たたき)

シンプルですが。

酸化被膜をとりのぞいた包丁をベルトハンマーでたたく。

  

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2018年03月04日

和包丁製作工程(焼きなまし)

材質加工に合わせ調節方法を工夫して冷ます工程。

加工しやすい状態にするとともに、組織を均一にする熱処理方法。

わら灰の中で、自然にゆっくりと熱をとる。

鋼をやわらかくし鉄の内部のひずみをとるための作業。



  

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2018年03月03日

和包丁製作工程(鍛造)

堺の刃物の品質は、鍛えに鍛えるこの作業の賜物。

切れる、長く切れる、鮮やかに切れる。

素材の不純物を取り除き、素地を細かく整えて行く。




  

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2018年03月02日

和包丁製作工程(鍛接)

鍛接、この工程はとても重要なポイント。
注)ステンレス系鋼(銀3、V金)は一部工程が変わります。
  あらかじめプレス工程で作成された利器材使用します。

うっかりするとこの工程で不良品(あいけと呼びますが)が出てしまいます。

集中力・技が大切です。

地金(軟鉄)に刃金(鋼)を付ける工程。
硼砂(ほうしゃ)と酸化鉄を接着剤として使い地金を約900度前後の温度帯で加熱し、
ベルトハンマーで叩きながら形を造る。

「わかし接け」と呼ばれます。

  

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2018年03月01日

和包丁の製造工程(なにはともあれ)

和包丁に限らず、製造方法を知る事も大切。

構造、材質などが分かれば、購入時はもちろん
砥ぎなど含めたお手入れ方法にも役立ちます。

徳蔵作、和包丁の製作です。

大阪、堺の和包丁造りは分業です。

大雑把ですが、
鍛冶師さん
砥ぎ師さん
の手を経て
問屋さんに渡されます。

本来、問屋さんは作り手さんは企業秘密です。

そこはそれ、ナニハ友ありです。

柳刃、出刃、小出刃、薄刃と揃います。
注)ステンレス系鋼(銀3、V金)は一部工程が変わります。

職方の大将とのコミュニケーションは大切です。

たまには伺い、手土産の一つも持参します。

返事は、おおきに、ええもん造らせて貰います。

関西弁も響きが良いです。

なにはともあれ鍛冶屋さんの工場です。

一本一本丁寧に。


  

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2018年02月27日

ちょっと前の包丁の歴史

少しだけ懐かしい包丁をご紹介。

子供の頃、家ではこんな包丁を使っていました。
画像商品少しだけハイカラにはなっていますが、安来白紙、菜切り(黒打)です。
この形の包丁はアニメ「この世界の片隅に」に登場してますね、。

少し大き目の切り身は適宜捌いて、おとなりさんと分けて食べていました、安来白紙、出刃(黒打)です。

実家は静岡県三島市。
驚くかも知れませんが、切り身で購入した、イルカを食べていました。
母親がサイの目に切り分け、なすと煮て食べました。
味付けは味噌あじ。
苦手でしたが。(笑い)
同じくカツオの角煮もこの出刃で切り分け、煮つけてくれました。
これは絶品でしたが、父親に子供には毒だ、なんて言われてましたね。

その後、少しだけ文化的な生活様式になり、肉、野菜、魚も多く売られ
包丁も文化包丁(三徳包丁)が出てくる様になりました。


刃物の事業部前身、浅草の金物問屋での武勇伝。
作った包丁が初代の江上料理包丁。


今も変わらぬオープニング曲で始まる、NHKきょうの料理。
その中で家庭料理をワンランク上げる事にも努力された江上トミさん。
包丁も少しハイカラな匂いがします。
関の技も素晴らしく、なんと柄がネジ止めではありません。
見えない部分に止めネジが。

今も生きてるかな?関の技。
注)NHKきょうの料理のオープニング曲は冨田勲さんの作曲で題名は
ずばり、きょうの料理ですね。

先代達はその時代に沿って変化して行く、食文化などを敏感に嗅ぎ取り
大手百貨店さんのバイヤーさん、TV局ディレクターさんと共同で新しい洋包丁セットを作り
業界初めてのTV通販(森光子さん司会のワイドショー内)を行いました。
毎日の様に関から届く包丁の荷物。
岐阜県関市の洋包丁発展にも寄与したそうです。

それが今では材質やデザインの変化で、
菜切包丁も

三徳包丁も

こんなにハイカラです。
  

Posted by 輝 at 15:46Comments(0)

2018年02月26日

ダイヤモンド砥石でカービングナイフを砥いでみました

DIA極細目で極小、極薄のナイフを砥いで見る。

カービングナイフは切っ先から2,3cmの切れ味が大切。
スーーット刃先が入れば作品の出来栄えも良いものに。
ブレードが薄いので治具を使わないと砥ぎにくいカービングナイフ。

DIA極細目で砥ぐときにDIA砥石面にも水をかけて砥いで見る事にしました。

明らかにスムーズで研磨力も少し落ち着いていました。
これなら砥ぎ過ぎることも防げるはず。

極小、極薄のナイフの場合は最初から水をかけて砥いだ方が良いです。

木の棒(トグジグ君)も活躍します。
なければ割り箸(割らずに使う)で代用できます。
砥ぎの補助用具(治具)を自作して、使う事は宮大工さんから教えていただきました。
カンナ、ノミなどを砥ぐ場合には使うそうです。

砥ぎの工程はこんな感じです。
撮影の便宜上、DIA砥石面には水をかけてはありませんのでご理解下さい。
コツは刃先を押さえて峯部分を少し浮かして砥ぐ事です。


登場したナイフはスタジオサイアムさんのオリジナルナイフです。
鋭い切れ味と美しいフォルムのカービングナイフです。


スタジオ・サイアム
  

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2018年02月24日

ダイヤモンド砥石(小型)ここまで気づいた事

・砥ぐとは(何を使っても砥ぐ時の前提)
 削る、磨く事
 削ると金属臭が出るので、調理の直前には行わない
・試した結果は
 やはり細目か極細目が良いと思います
 荒目、中目は使い方が微妙に難しいので

・上から押す力
 この加減で研磨力が変わる
 細目でも押さえ方で極細目に近い研磨力に
 水をかける事で研磨力の調整も出来る

・前に押し出す距離
 砥ぎの場合、砥石面を広く使うべきだと言われていますが、
 DIAに限り、距離を短く(ちょこちょこ)砥ぐ事もありです
 砥げ具合を見ながら、確認しながらが良いと思います

・女性向き?
 弱い力で砥ぐ為、女性向きかも知れません
 ソフトパワーが良いと感じる理由は、滑り止めシート
 を下にひいても前に強く押しすぎると、DIAの手元側が
 浮いて前にのめり加減になるので注意です
・DIAは面直しは要らない、出来ないので
・刃物の材質との相性があると思う
 ステンレス系(銀3・V金含む)との相性は良い
・使い方いろいろ、工夫次第
 縦・横・手持ちなど
 断然おすすめは縦砥ぎ、横砥ぎ
 これならDIA面と峰部分の浮かせる角度が保ちやすく
 初心者でも上手く砥げる

・ステンレス系の場合には毎日砥ぐ必要はない
 精々週一でしょうか
・極細目か細目か
 比較的切れ味が保たれているナイフ類の場合は
 極細目DIA面に少量の水をかけて砥ぐ事がおすすめ
 その場合には3日に一度程度の砥ぎなら完璧
 切れる刃物で料理も美味しくなります


・使用後の手入れは忘れずに
 綺麗に砥ぎカスを洗いましょう
 DIAの場合には砥ぎかすはすべて鋼ですので   

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2018年02月23日

ダイヤモンド砥石、細目を試してみました

DIA細目が届きました。


今回は刃渡21cm(V金1号ステンレス鋼スライサー)を砥いでみます。

ステン系刃物はDIAは案外相性が良い感じです。

DIA極細目に比べ、水をつけずに砥ぐとより砥ぎ感があります。

4,5分割で砥いで行きます。
切っ先部分は慎重に上から押す力を加減しながら砥いで行きます。


砥げ具合を確認しなが慎重に。










砥石面に少し(1,2滴)液体洗剤を垂らして砥ぐ方法があると何方かのブログに
書かれていました。
確か和包丁の鏡面仕上げ時の特技だったかと。
注)抗菌作用ある洗剤(自亜塩素酸入り)はダメです。
  鋼が腐食します。

当然ながら砥石面の滑りがよくなり、磨ぎやすくなります。
磨ぎやすの文字が伝わり安いかと。

但し、滑り安く危険(手を切る)も背中合わせに。

そこで今回はDIA細目で砥ぐとき、最初は水をかけずに砥ぎ、
仕上げにDIA砥石面にも水をかけて砥いで見る事にしました。
画像は極細目、細目の比較です。


確かに研磨力がソフトになります。

中砥ぎ、仕上げ砥ぎ併用で、切れ味鋭いナイフの完成です。

この仕上げ砥ぎ時にもしっかり返り刃を取りましょう。


こうすれば刃かけも防げます。

尚、このDIA砥石には草刈ガマなどを砥ぐ場合に便利な
甲丸型(かまぼこ型)もあります。

この場合も最後にDIA面に水をかけて仕上げ砥ぎすれば
切れ味アップです。
  

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2018年02月18日

ダイヤモンド砥石(電着)でナイフを砥いでみました

短めのナイフを砥ぐ場合
には少し小さめの砥石が便利ではないか?
キッチンでも比較的邪魔にならず、ちょこっと出して砥ぎたい。
お応えしましょう。


早速、試してみました。

結果から見えて来た事は

1)砥石(人工砥石:以下砥石)に比べ、ダイヤモンド砥石(以下:DIA)は研磨力が強いので
  ソフトタッチで砥ぐべき。
2)DIAは面直しが要らない。
3)水をかけずに砥ぐこともできる。
  もちろん水をかけても大丈夫。
  但し、水をかけないで砥ぐ方法が砥ぎ感(砥いでいる実感)がある。
4)一般使用では細目または極細目が最適。
  注)しっかり砥いであるナイフの日々の手入れであれば、極細目が良い。
    カービングナイフなどのナイーブなナイフには極細目が良い。
5)砥ぐ箇所を押さえる力の加減で研磨力が変わる。
6)今回は1/4サイズ(縦8.7cm横5.6cm)のDIAを使うので
  砥ぎ方にひと工夫した。
  注)縦研ぎ、横砥ぎ、並行砥ぎ
7)実験では21cm牛刀まで試しました。
  刃渡りを4分割して砥いで行きました。 
注)今回、返り刃は新聞紙に擦りつけて落としました。
  この返り刃をしっかり取り除かないと、ナイフの欠けに繋がります。
  ナイフを砥ぐタイミングは調理直前はいけません。
  簡易砥石で砥ぐ場合もすべて含めて、調理直前に砥ぐ事はいけません。
  金属臭が出て、すぐに使うと食べ物に移ります。

今までの経験から以下の方法で砥いでみました。
1)お持ちのナイフの表裏の状態や刃の付けられ方の配分(諸刃の状態5:5、6:4、7:3など)を確認。
  刃の状態により
  細かな欠けがある場合は細目が適切(大きな欠けは荒目、中目が必要になりますが)
  購入時の状態が保たれている場合には極細目が適切でした。
2)まずは小さなサビも見逃すことなく取り去ります。
  消しゴム形式のサビ落としが便利です。
  
3)砥ぎ方は縦砥ぎで砥ぐ、今回は真横砥ぎ(自己流)も取り入れてみました。
  これが今回のポイントです。
  縦砥ぎは初心者の方でも峯部分と砥石面の角度(10円玉1,2枚と言われています)
  が保ちやすい利点があります。
  お持ちのナイフの刃の付けられ方の配分にもよりますが、
  一般的に刃表を砥ぐ場合は砥石面と峯の間は10円玉2枚程度の間隔です。
  
 
  
    
  刃裏を砥ぐ場合は砥石面と峯の間は10円玉1枚程度の間隔が適切と思います。
  
  
  刃裏砥ぎの時の柄元部分は柄が邪魔になる場合がありますので、
  この時だけは砥石面に対してナイフを平行に当て砥いで行きます。
  
    
  注)10円玉1枚程度の場合には鋭角な刃が付きますが、反面、欠けやすいと
    言われています。(防御策として糸引きを入れる方法があり9)に記載しました。
4)刃渡りに合わせて3分割または4分割など分割して砥いで行きます。
5)切っ先部分から砥いで行く。(砥ぐ部分を上から押さえて、ナイフは手元から前に押し込む)
  切っ先部分には若干の弧(R)があるので柄部分を少し持ち上げ気味にして切っ先部分がDIA面
  に着くようにする事がポイントです。
6)上から押す力の入れ具合は、ソフトに優しくを基本に砥ぐ。
  ダイヤモンド砥石はこの上から押さえる力の入れ具合で研磨力が変わります。
  注)細目でも強く押せば中目に近い研磨力になります。  
  これは大きなポイントで、細かな欠けのあるような状態では極細目では刃が付きにくい場合があります。
7)砥ぐスピードは極力ゆっくり砥いで行きます。
  慌てずにゆっくりです。
  精神的に安定した時に砥いで下さい。(笑)
8)砥ぐ回数はナイフの刃の状態により変わりますが、使用感は意外な程スムーズで
  どんどん削れる様には感じませんでした。
  これは今回、砥石面に水を付けて砥いだからだと思います。
  水を掛けても問題ありませんが経験からはナイフ面を水で濡らす程度で良いのでは
  ないでしょうか。
9)糸引きとは砥ぎの最後の工程で、少しだけ刃先を立てて砥石面を2,3回往復させる。
  2段刃にして刃先を強くする事です。
10)大きなポイントですが、余りにも細かな欠けがあるような包丁、長いあいだ砥いで
  いなかった包丁には細目が良いです。
  あくまでも砥石の粒度は極細目ですので、欠けありや長いあいだ砥いでないナイフの場合には専門家に
  砥ぎ下ろしていただき、その後に極細目で維持管理して行くべきです。
  又、フルーツ・ベジタブル・ソープ・キャンドルカービングのナイフなど薄手の物には極細目が良いでしょう。
  それこそ白魚のような指先でナイーブに砥いで下さい。
  この時には以前作った、木の押さえ棒(治具:トグジグ君)の出番かも知れません。
  切れが止まらない包丁を短いサイクルでささっと砥ぐには最適なダイヤモンド砥石です。
11)砥ぎ方のご質問はなんなりとお聞きください。
   砥ぎ下ろしの為の目の荒いダイヤモンド砥石もありますのでご相談下さい。

ご参考までに
セットは
・ダイヤモンド砥石1/4
・すべり止めシート
・サビ落とし
価格は
4,320円(税込・送料込)
のセットです。  

2017年10月10日

包丁の歴史、なんて言っては大げさですが

お世話になっております江上料理学院様で包丁砥ぎ講座を開催させていただきました。

学院様とのお取引関係は古く、先代達の努力が今に生きています。

自分自身、今回も新しい砥石を使ったりと発見がありました。

そこで少しだけ懐かしい包丁をご紹介。

まずは初代の江上料理包丁。
安来鋼を贅沢に使った逸品です。


今も変わらぬオープニング曲で始まる、NHKきょうの料理。
その中で家庭料理をワンランク上げる事にも努力された江上トミさん。
包丁も少しハイカラな匂いがします。
注)NHKきょうの料理のオープニング曲は冨田勲さんの作曲で題名は
ずばり、きょうの料理ですね。

それまでは家庭の包丁と言えば菜切り(黒打)や出刃(黒打)でした。


先代達はその時代に沿って変化して行く、食文化などを敏感に嗅ぎ取り
大手百貨店さんのバイヤーさん、TV局ディレクターさんと共同で新しい洋包丁セットを作り
業界初めてのTV通販(森光子さん司会のワイドショー内)を行いました。

岐阜県関市の洋包丁発展にも寄与したそうです。

懐かし思い出です。


  

Posted by 輝 at 07:49Comments(0)

2017年04月30日

洋包丁のちょい切れ戻し・タッチアップです!!

セラミックの砥ぎ棒が短めですので
あまり刀身の長い洋包丁には不向きかも
知れませんので。


以前から料理学院の先生から言われていました。

砥石で砥ぐ必要性は十分に分かるけど砥石が
大きいので目の付くところに出して置くことが
なかなか出来ない。

少し小型の砥石があれば便利なのにね。

もちろん作りました。

少し小型の仕上げ用(#4000)砥石を。

でもこれも面直しを怠ると事件発生です。

そこで登場、持ち手の付いたセラミックの砥ぎ棒。



本来は渓流釣に持参されたり、山仕事をされる方の
小型ナイフを現場で軽く砥ぎ切れ味を戻す役目の
タッチアップセラミック棒。

軽いセラミックの砥ぎ棒。

名づけて軽セラセラ(ケセラセラ)。
急に降って湧いてきた名前です。

あくまでも洋包丁限定ですが、使えそうです。

また、簡易砥ぎ器などで砥いたナイフの仕上げ用にも役立ちそうです。

細かな切れ刃のささくれ部分を滑らかにしておけば切れる事間違えなし。

切り口鮮やか、料理も美味しい。

巻き寿司の切り口も鮮やかに切りたいものです。

また、包丁の細かな欠けも出来にくくなります。
注)切れ刃の細かな(少し大きめの)ささくれが
包丁を欠けさせる原因のひとつです。

画像は利用方法の一例です。
ポイントは平仮名の「し」を描く様に。
鼻歌でも歌いながらリズミカルに。
刃元から切っ先まで表裏5,6回を目安に。
尚、調理の直前に行う事はお勧めしません。
砥石で砥ぐ場合であれ、簡易研ぎ器で砥ぐ場合であれ、
ご紹介している方法であれ、作用後すぐですと、包丁から
金属臭(かなっけなどと言います)が漂いますので。

これ以外には、ご自身で安全な方法でお試し下さい。

軽セラセラを右手に持ち、切れ刃を撫ぜる方法も考え
られますが、リズミカルに「し」を描けません。

やはり平らな部分に置いて砥ぐ方法が良いようです。

尚、軽セラセラもナイフも事前に少し水を付けておいてください。
くれぐれも白魚の様な指先を傷つけないようにしてくださいませ。
あくまでもタッチアップです。
半年に一度程度は砥石でしっかり砥ぎたいですね。





















  

Posted by 輝 at 09:45Comments(0)

2017年04月08日

砥石の扱いについて

包丁講座では砥石の扱い方も説明しています。

面直しが絶対必要です。

面直しがしっかり出来ていれば包丁は上手く砥げ、刃が付きます
と説明しています。

但しこれは新しく砥石で砥石の平面がしっかりと出してある場合での説明です。

ところが先日の講座休憩時間に一人の生徒様が一生懸命に面直しをしていました。

これはすでにご自身でお使いの砥石でした。

しっかりしたメーカーの砥石です。

あまりの熱心さに心を打たれ(笑い)ほんの少しだけアドバイス。

と言いますより、私の説明不足があったと気がつきました。

よくあるケースですが、砥石が砥ぎ減りし、中程部分が凹んでいる砥石への
対応をご説明していませんでした。

以下は画像を見ていただければ一目瞭然ですね。

これからの包丁講座・砥ぎ講座への内容充実のヒントをいただきました。




  

Posted by 輝 at 19:49Comments(0)

2016年12月18日

砥石の力をかりる

先日の包丁砥ぎ。

以前お嬢様の包丁を砥がせていただいた方から
買った時より切れると言われたそうです。

それはこう言う理由です。


この状態を解消するには、砥石の力をかります。

今回は
#400(中砥石)、#800(中砥石)、#1000(中砥石)、#6000(仕上砥石)
を使い、段階的に砥いでゆきました。


できれば
#600(中砥石)を入れると尚、切れ味良好なのですが。

・良い刃物
・良い砥石
・良い砥ぎ

と言われます。

砥ぎの腕前はまだまだの私ですので、砥石の力を多いにかりて
砥いでゆきます。

  

Posted by 輝 at 11:34Comments(0)

2016年11月20日

懐かしいです。菜切り包丁黒打仕様

包丁砥ぎ講座で「菜切り包丁黒打」をお持ちになる方がおります。


お聞きすれば「おばあちゃま」からの引き継ぎ物とか。

大切に使われていますね。

私の母親の時代もこの包丁でした。
その後に三徳包丁(文化包丁)が生まれました。

当時は包丁砥ぎは男の仕事と言われていたとか。

隣のおじさん(当時の国鉄勤務)は夜勤明けには庭で包丁砥いでいたのを
よく見ました。

意外と難しい菜切り包丁の砥ぎ。
薄刃ですからね。

上手く砥げないと刃線が狂い、漫画「さざえさん」の場面で見かける
たくわんが繋がっている現象になります。

これもご愛嬌ですが。

話題のアニメ、「この世界の片隅に」にも登場していたこの包丁。

作者の時代考証にも感動です。




  

Posted by 輝 at 08:33Comments(0)

2016年05月04日

飾り巻きずし・フルーツカービング

飾り巻きずし

フルーツカービング

コラボ企画。

以前から感じていたのですが、どちらの先生方

習われる方々が皆様お元気でもちろんパワフルな事。

その理由、元気でパワフルの源は

・作品コンテンツに考えを巡らせ

・使用する素材に頭を使う

上記を含めて
まず先にある事が

・誰に喜んで貰おうか
・どんなサプライズを起こそうか
 などなどに思いを巡らせる。


ではないでしょうか?

そしてなにより
手先、指先の繊細な動きが重要な要素の一つ
かも知れませんね。

そういえば
指先を使う職業の方は、元気な方々がたくさん
いらっしゃると聞いた事があります。

飾り巻きずし(中川ちはる先生)
http://ameblo.jp/55bananaland/

フルーツ・ソープカービング(多胡伸子先生)
http://www.studio-siam.com/


  

Posted by 輝 at 07:40Comments(0)

2015年08月18日

包丁の知識(砥ぎについて)

和包丁・洋包丁では少しだけ砥ぐ作業のポイントが変わります。

共通して言える事は前回の砥石説明時に書きましたが、
基本は砥石の平面をしっかり出しておくことです。

同じ種類の砥石を2本買われて、お互いをこすり合わせて
平面を出すと言うご意見もありましたが、合理的かも知れません。
砥石屋さんは喜びますでしょうね。(笑)

ご家庭では主に洋包丁を使われる(お刺身を引く場合でも)
事が多いはずです。

洋包丁の砥ぎを中心に説明しますが、
和包丁・洋包丁のそれぞれの大切な部分や構造を知って
おく必要性はありますので、まずは和包丁・洋包丁構造の復習から。

大切な部分は図の部分です。
この部分の形を極力崩さない様にします。
和包丁は出刃包丁を例にします。


・しのぎ(しのぎ線、しのぎ筋)
 この部分を丸く潰してはいけません。
・刃線
 最初のラインを壊さないように。
 上手く切れ離せなくなります。
・切っ先のR
 この美しいラインを大切に
・刃裏の裏押し
 1,2mmの幅を広げないように
・裏すき部分はわかり易く書けば、穴あき包丁の原理です。
 鋼の部分ですので平にしないようにしてください。

洋包丁は三徳(文化)包丁を例にします。

・刃線
 和包丁と同じく
 最初のラインを壊さないように。
 上手く切れ離せなくなります。
・切っ先のR
 この美しいラインを大切に

それでは洋包丁の砥ぎについて説明です。

包丁の切れが重くなるとは?
小刃部分が切ることにより図の様になることです。

また、砥ぐのは何時が適切でしょうか?
仮に忙しくて砥石で砥いでいる時間がない場合には
簡易砥ぎ器を使うこともあるでしょう。
その場合も含めてですが、調理の直前に砥ぐことは
よくありません。
なぜか?
砥いだことにより削れた金属の匂い(金属臭)が
食べ物に移るためです。

砥石と包丁の角度は図の通りが基本と言われています。

45度から50度です。
また峯と砥石の部分は10円玉1,2枚を噛ませた厚さと言われています。

10円玉1枚ですと、鋭利な刃が付き、2枚だとやや鈍角な刃が付きます。
どちらにせよこの噛ませた厚みを維持しながら砥ぐことが重要です。

和包丁の砥ぎと洋包丁の砥ぎの違いはここにあります。

和包丁はしのぎがあるため、砥石面には素直に当てれば角度は維持できます。
洋包丁は自分でしのぎを作る(イメージする)事が大切です。
砥ぎの難しさはここにありです。

次回はイマジネーション全開で砥ぎを極める(大げさですが)です。  

Posted by 輝 at 16:21Comments(0)

2015年08月03日

包丁の知識(砥石)

砥石には
大きく分けて
天然砥石(合砥とも表現)

人工砥石
があります。

天然砥石はまさに山の中などから
掘り出されるもの。
産地は京都を代表格に、天草などなど
があります。

残念ながら私、天然砥石の目利き力がございません。
勉強しておきます。

このブログでは人工砥石を取り上げます。



包丁が上手に砥げない主な原因は砥石面の歪みです。
面が平面ではないという事です。

一般のご家庭ではコスト面で購入を躊躇される場合が
多いのですが、
1.面直し砥石にはコストパフォーマンスを考えて
  荒砥石(#220番粒度)が良いと思います。
2.中砥石(#1000が普通ですが)
  これもコスパを考え、仕上砥石としても使える
  #2000番粒度の中砥石が良いと思います。
  上面、下面を使い分ければ良いですね。
3.なくても良いのですが、砥石台もあれば便利です。
4.サビ落とし(消しゴム)
  これもなべ底の焦げ付きも落とせるので便利です。
  手入れを怠れば、ステンレス系の包丁もサビの目が
  出てきます。
  早めに取りましょう。

これさえあれば万全です。

定期的に砥いで切れる包丁を使えば、お料理もワンランク以上
アップ間違えなしです。
  
次回以降は砥ぎのポイント説明です。
  

Posted by 輝 at 17:08Comments(0)

2015年07月12日

包丁の知識(和包丁)

和食が世界文化遺産に登録されてから、海外からも熱い視線を受ける和包丁。

代表格は
柳刃
出刃
薄刃
です。

画像は上段から
柳刃
 関西は柳刃
 関東は蛸引き
 注)近年は刺身包丁と言えば関西発祥の柳刃(菖蒲包丁)です。
小出刃
薄刃
 これも関西型(鎌型)、関東型があります。
 画像は関東型です。
見おろし出刃
 本出刃
 相出刃
 などもあります。
 画像は見おろし出刃
です。

参考までに
蛸引き包丁、魚屋さんの調理場で見かけます。
蛸引きと言ってもオクトパス専用ではございません。
意外と使い方が難しい(引き切りで)と思うのですが。


上記それぞれを補う(形状や長さなど)
貝さき包丁(小型の柳刃とでも言いましょうか)
釣り女子様ご愛用です。
釣ったその場でお刺身も美味しいでしょうね。


グルメ番組で登場の高級すし店様で見かける包丁。
先丸蛸引きなどとよんでいます。


まだまだありますが、標準的にはこの程度でしょう。

参考までに和包丁の構造断面図です。
この構造を理解する事が、使い方、維持管理、砥ぎ作業に結びつきます。


包丁は奥が深くて面白いですね。

鋭い切れ味は美味しさに繋がります。

スーパーで冊で買われたお刺身も、良く切れる柳刃で切り付け
贅沢を言えば、少しだけ素敵なお皿に盛り付けたら如何でしょうか。

・切り付け
 切れ味鋭く、旨さも倍増
 細胞、繊維を極力壊さない
・味付け
 刺身はそのままですが、野菜などは切れる包丁で美味しくできます
・盛り付け
 言わずもがなですね
 素敵な器でいかがでしょうか

次回以降では洋包丁・和包丁の詳細な構造を理解することや、砥ぎについて考えて
行きたいと思います。
  

Posted by 輝 at 10:16Comments(0)